設立趣意書

高齢者人口増加

  • 我が国の高齢者人口は年々増加の一途にあります。本県長崎も少子化、高齢化傾向の例外ではありません。まさに、今世紀は高齢化社会の世紀になろうとしています。そして、高齢者一人ひとりが長い人生をどう生きていくかが問われる時代に入ってきました。
  • 高齢者を取り巻く環境は、医療費の負担増や就労機会の減少、核家族化の進行など厳しい現実にあります。また、高度情報化社会の急激な進展に伴い、高齢者の情報格差が社会問題になっています。
  • しかし、一方で高齢化社会の到来は、シニアが社会を動かす一大勢力となり、社会の経済や文化のありようにも変化をもたらす可能性を秘めています。高齢者が生きがいを持って、元気で生き生きと前向きに生きていくことは社会全体の活性化にもつながるでしょう。
  • そのためには、社会的な孤立感を解消し、シニアがいつまでも好奇心を失わず、積極的な学びと社会参加の姿勢を保ち続けることが必要不可欠です。幸いにも、我々には長年培ってきた豊富な知識や経験があります。この知識や経験を無駄にすることなく、自ら楽しみながら地域社会に活かし貢献していくことこそ重要になってくるでしょう。

IT(情報技術)の活用

  • また、今日のインターネットをはじめとするIT(情報技術)は、閉ざされた社会空間から垣根のない広い空間へと、我々の行動やコミュニティーの範囲を拡大してくれようとしています。社会的孤立感を無くし、広い世界での世代間やシニア同士の交流、あるいは知識や知恵の共有を容易にしてくれようとしています。この高度情報化社会の到来に背を向けることなく、むしろ積極的に情報技術を活用することによって、ますます活力あふれる高齢化社会が創造できるものと考えます。
  • 私たちは、このような社会変化の中で、ITをツールとして活用し、インターネットを通してシニア世代の交流の輪を広げ、シニア世代が自ら主体的に社会参加を図り、生きがいの創造を図るべく、地域における学びの共同体、新たな文化的、人的交流の場として、ここに「シニアネット長崎」を発足させることにいたしました。近い将来には、NPO(民間非営利組織)の法人資格を取得する所存です。

平成14年3月吉日

設立発起人一同